年下彼は手強いのです,
第4章 募るほど、想いに反する

*口先アイロニー


本当のことは胸にはあるんだ。ただ、苦しくて言えなくて。


所謂、反語ってやつ。



「真尋ちゃん!」


ニコッと笑いかけてくれた輝くんにあたしも応じる。


最近、こういうのが多い気がする。サッカー部と関わってから距離感が縮まったというか。


「今からお昼?」


お弁当を持って屋上に行くところだ。彼は購買のパンを持っている。成長期の男の子って目覚ましく食べるよね。


「うん」

< 61 / 209 >

この作品をシェア

pagetop