年下彼は手強いのです,
「いたっ、だからオレじゃなくてですね?」
「サッカー部なら取りなさいよ」
「んな無茶な」
背中をさすりながら顔を向けて反発する彼。あれ、こんなキャラだったかと思う。
普段見かける顔だ。
この珍しく端正な顔立ち――要するにイケメンさん。
普段はもっと素直でまさかこんな口を利くとは…ねぇ?
「名前は?随分言うのね。生意気くん」
『生意気』。
そう言われたのが初めてだったのか、目の色が変わった。
「だれが生意気なんだよ」
その口調がすでに生意気なのですが。