変人執事とツンツンお嬢様

さくら色



新しく始まった生活。

初めてできた“ともだち”。


噂は絶えないが、なんとなく充実してしまっている毎日に

少し……心が満たされる。



こんな毎日が楽しいと、そう思っている自分に戸惑いながらも

すごく…優しい気持ちになれていた。







そして、学校が始まってから数日たったお昼休み。





「お花見…?」


「あぁ。丁度桜も満開だしな」


「……ご馳走、ある?」





私は、伊じゅ……鞠千代を花見に誘っていた。



なぜかって?

…それは、遡(サカノボ)る。




昨夜、自室にこもって読書をしていたときのことだった。





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