白恋〜小さな私の恋愛〜
「ふざけんな」
「おふざけが過ぎるのは貴女でしょう?
そもそも庶民と私や紘とでは世界が違いますのに。身分をわきまえて頂きたい」
世界が違う
そんなの私が1番分かってる
だから諦めようとしている
でもそれ以上に諦めきれない自分がいる
「佳代は私が守る。会長だって諦めない」
だから気持ちに嘘をつくことはやめよう
「交渉決裂っていうことですわね」
店から出る寸前凜は振り返り
「明日からの彼女の地獄は貴女のせいですから」
冷たく不気味な笑顔を残した