お姫様のtrueprince☆

あたしは、真剣にそう言う五十嵐くんの
言葉の意味が分からなかった。


「慧は、色々持ってるじゃん・・」

慧はなんでも持ちすぎてる、
あたしの入る隙間なんてないんだもん・・。


「それは、表の慧だ・・・。あいつは
人に気を遣いすぎてる・・・意味、
分かるか?」


コクン。
あたしはゆっくり頷く。

慧が好かれるのにはやっぱり理由があった
んだって・・。

もっともっと好きになってしまう・・。


どうしたら・・・


「真中は、慧のどこを見て来たんだ?」

「どこって・・・表・・・」

「裏を知っても好きになれるか?」

「関係ないよ・・」

「なら、がんばれ・・・」


でもでも・・・
あたしじゃだめなんだよ・・・。

慧は・・・あたしを好きになったりしな
いもん・・・。


「真中はさ、どんな気持ちで一人を選ぶ
んだ?四人を軽い気持ちで傷つけるのか?」

「違うよっ!!」

「あぁ・・そうだよな」


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