彩-aya-1
コソッと目を開けて、ヤナギを見ると、驚いた。
顔を真っ赤にし、口に手を当てて、驚いたようにあたしを見てるヤナギが居たから。
それがどーいう意味を表してるのか分からなくて、
「……や、なぎ?」
恐る恐る名前を口にすると、
「ッ!! あ、アヤ様……ホントに私でいいんですか!??」
ヤナギは真っ赤になって“信じられない”とでも言う様にあたしを見る。
そんなヤナギに笑顔が漏れた。
「って事はさ、一緒に行ってくれるって事!!?」
あたしがヤナギを見ると、ヤナギは小さくコクコクと頷き、まだ信じられないかの様に、あたしを見る。
「やったぁ!!! じゃあ、ヤナギそんな格好で行けないよ…。私服に着替えて。何でもいいから。あたしも準備してくる!!!」
中庭を飛び出し、部屋に駆け込む。