AZZURRO
妖艶に輝く金色の瞳は

クリスとは違う
深い悲しみと闇を感じさせる



「あの優男と俺と…
どちらがいいか…比べてみるか?」


耳元でささやかれる極上の声が
全身の骨にまで響き

雪乃はぶるっと体を震わせた


「やっ…だ!

ちゃんと話すから…やめて!!」


必死の思いで身をよじると


「残念だ。」


小さく言い残して
ブレイクは簡単に雪乃を開放した


なんなんの!?

この男!


急に優しくなったり


悲しげな顔したり



襲ってきたり…


激しく鼓動する心臓を抑えるように
胸に手を当てて雪乃はブレイクを睨みつけた
< 132 / 319 >

この作品をシェア

pagetop