AZZURRO
「…いやだ。
あんたの側室になんかならない。

私は
アルヴェスへ…クリス様のところへ帰る!」


「ふっははは!

いいぞ。
簡単に従うだけの女などつまらん。

反発する猫を
手なずけるのも一興よ…。」


雪乃の必死の抵抗も
ブレイクには
猫の甘噛みのようにしか思えなかった

「あと三日だ。
あと三日で
本格的にクーデターを起こす。

もしそれまでに
あの皇子が迎えに来なければ

俺はお前を抱く。」


「な!?」


突然の言葉に驚いた瞬間

雪乃の唇に
ブレイクの唇が重なった

「ん!!!!」


嫌がり
抵抗する雪乃の後頭部を押さえつけ

口腔を侵食する


雪乃は耐え切れず
ブレイクの舌を噛んだ

「っ!?」


痛みい唇を離したブレイクの口角から
一筋の鮮血が流れる


だがブレイクは
それすら楽しくて仕方がないという様子で
杯を飲みほした


「三日後だ…。
覚悟しておけ?」


雪乃は
ただ
立ちつくすことしかできなかった…



どうしよう…


どうすればいいの…
クリス様…
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