AZZURRO
雪乃の視線に気がついたのか男は不振な目を向けた


「何を見ている…?」


深い藍色の瞳が射るように鋭く突き刺さる



「え…あ…。

あなたは…天使…ですか?」


だとしたら
私はやっぱり死んだことになるんだけど…


雪乃の言葉に男は首をかしげた


「テンシとはなんだ?」


「え…?」


思いもよらない答えに
雪乃は目を丸くした
< 22 / 319 >

この作品をシェア

pagetop