AZZURRO
そんな雪乃の前に
差し出されたのは大きな手


その先には
天使の様に神々しく
優しい笑顔の大切な人


「共に歩もう。
これから先多くの困難があると思う。

しかし
私もここにいる皆も
ユキノを支え、守っていこう。

共にこの地平を見て
永久に寄り添い
歩んでいこう。」


そうだ…

私はもう孤独じゃない


私を必要としてくれる人がいる

信頼してくれる人がいる

守ってくれる人がいる

守りたい人がいる


どこまでいけるかわからない

何ができるかわからない


それでも


彼が
必要としてくれる限り

共に歩んでいきたい


「はい。クリス様。」

ユキノの返事に
嬉しそうに頷いたクリスは

重ねられた
小さな手を
握りしめた

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