気付いたら、悪魔の腕の中。



 「…もうやめるから」


 「…え?」






 「もう、ゆうちゃんを好きでいるのやめる。もう幼なじみもやめる!ゆうちゃんは…好きな人と幸せになって?」



 うまく笑えてるかな?

 ゆうちゃんの返事を聞かないまま、あたしは部屋を飛び出し、家から走り出した。




 やめられるはずもない。誰かとの幸せも願えるはずない。


 でも、これでよかったんだ。ゆうちゃんも気兼ねなく生活できるし、あたしもいつかゆうちゃんを忘れて他の誰かを好きになる。


 そう、信じることしか今のあたしにはできないんだ…

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