近々未来な彼

私と先輩は中学で一緒だった。
今は違う高校に通っている。
お互い忙しくてなかなか会えない。
だけど、こうしてたまに出かけられるだけで十分幸せ。



今日は映画を観にいく。
チケットとか行き先は先輩がいつもリードしてくれる。

先輩は優しくて1つ上なだけなのにすごく大人。



「いつも、ありがとうございます。」



先輩は、「どういたしまして」
と言ってと手を差し出してきた。
そして私は手を重ねる。
大きくてあったかい手



これ以上の幸せって考えられない。
私は思ってた。



本当に、この時は――――。



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