お兄ちゃんの友達
出会い
あなたに出会ったのは春


桜も満開で、新しい瞬間(とき)が始まる季節




「今日、友達くるからぁ〜」


そう言ったのは、兄の杉本蓮。


書店のアルバイトをしてる。


20歳。


「したらさっさと片付けて!」


これはお母さん。


「はいはい。」


これが私。


杉本玲。


高校2年生で、17歳。


このときは、
『その友達は誰?』
『何時に来るの?』
『いつまでいるの?泊まるの?』

なんて、お兄ちゃんに聞きやしなかった。


だって関係ないじゃん。


私は2階にでも隠れていようと思ってた。


時計を見ると、1時を回っていた。


太陽の光が降り注ぐ午後。


「気持ちい〜」



ーピンポーンー





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