モテる弟をもつ双子の姉の地味子の物語


遥はハァー、とため息をつく。

「くだらないこと考えてんじゃねーよ。」

「く、くだらなくないよ!」

「くだらねえだろ。俺は理子の事好きじゃないから付き合ったとしても

幸せになれないし、海はイジメが怖くて逃げてるだけだし。」

アホか。と遥は言う。

「だから、もうそんなこと思ってないよ!」

「・・・ならいいけど。

もし、海がいなくなったら俺も消えるから。」

「え、?」

「海がいない世界なんて、俺は嫌だからな。」

遥の前髪についた水滴が、ぽたりと落ちた。

濡れているせいで妙に色っぽい弟を見て、海は頬を染める。


なんだろう、頭がくらくらしてきた。

海は遥の肩に頭を乗せる。


「海?」

「・・・っ、」

どうした?と海に触れた。


「あっつ!」

「なんだか、だる、くて・・・」

「熱がある・・・いつからダルかった?」

「わ、かんない。さっきまで平気だったのに、

気を抜いた瞬間、ダルくて・・・。」

腕の腫れと痛み+雨に濡れたせいで体が冷え、発熱を起こしたのだろう。

また、なれないマネージャーの仕事を無理してしていたせいで

疲れから熱をだしたこともありえる。

ハァ、ハァ、と荒い呼吸をし始めた海に焦る。

探しに来てくれるのを待っていたら、海の熱が悪化してしまう。

なんとかして顧問や部員と会い、海を病院に連れていかなければならない。


しかし、自分は足を怪我していて自由に歩きまわることは不可能。

動き回れたとしても海を一人ここに置いていくなんてできるわけがない。


「どうすればいいんだよ・・・。」





< 132 / 206 >

この作品をシェア

pagetop