幼なじみ改造計画
プラン02「基本は天才」




 今日は土曜日だから、学校はお休み。
 暇だったから、冬馬の部屋に遊びに来たら……

『お兄ちゃん……わたしね……好きなの!! お兄ちゃんの事が!!』

「キターーーーーーッ!!」

 ゲームの女の子に釘付けになっていました。
 パソコンの中の紫色の髪の少女に向け、叫んでいる幼なじみ。

「……キモい」

 それが、そんな幼なじみを後ろから見ている……
 わたしの印象。
 学校じゃ、女子達を釘づけにしてるのに……

「やっぱ、妹だよな~、間違いないわコレ!!」

 家の中じゃ、キモいオタク全開の冬馬。
 やっぱり、こんな冬馬は嫌だ……

「ねえ、遊びに行こう冬馬っ!!」

「いや、無理」

 即答かいっ!

「……えいっ!」

 わたしはパソコンのコンセントを引きぬいた。

「ぎゃああああああああああ、美羽たんがぁぁぁ!!?」

「なに、わたしの名前、勝手に使ってんのよ!?」

 どうも、冬馬はパソコンの中の女の子に、わたしの名前を使っていたらしい……

「って、事はなに!? わたしの名前のキャラクターと……っ…変態!!」

「痛っ!?」

 机に置いてある、このゲームの表紙にはR18の表記。
 つまり、チョメチョメな事をしているシーンもあるに違いない。
 ……なんで、わたしの名前なのさ。
 冬馬……わたしとそう言う事……したいわけ?
 



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