シュークリーム
「……絶対、笑っただろ」


「笑ってないってば!」


必死に言い返した私は、なんとか話題を変えようと続けて口を開いた。


「それより、課長がどうしてそんなことしたのか気になるよね!?」


明るく言って顔を上げた私と、まだ不機嫌そうな村上君の視線がぶつかる。


「……な、なに?」


「なるほど……。沙耶はまだ俺にいじめられたい、と……」


「へっ!? ちょっ、なに……!」


慌てて身を捩ろうとすると、村上君が瞳を緩めて妖艶な笑みを浮かべた。


< 128 / 131 >

この作品をシェア

pagetop