シュークリーム
可愛くないよね……。


自分自身の強気な性格に嫌気が差して、心が虚しくなる。


残業続きのあとにした打ち上げで長谷川君と紫ちゃんを見た時、私も直球勝負で頑張るって決めたハズなのに──。


直球どころか、未だに変化球すら投げられずにいる自分自身が心底情けない。


「森? 本当に大丈夫か?」


唇を軽く噛み締めて俯いていると、心配そうな声が降って来た。


「あっ、ごめんね……。平気だから」


ニッコリと笑って返した私に、村上君は心配そうな表情を向けて来た。


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