『ただ片想いに戻っただけなんだ』
それに彼には、



.....家庭があったから。


奥さんと二人の子供。



普通に同僚として誘ってくれているのだろうか。



だけど一応私だって女。



同僚とはいえ、二人で飲みに行こうって誘うものなのかな。



そんな疑問を持ちながらも、やっぱり嬉しかった。



だけど始めは彼の誘いを断り続けた。



苦手だった。



男の人が。




いい年をした私だけど、今まで女として生きて来て、



この年になっても、まともに男の人と付き合ったことがなかったから。



それを恥ずかしくて友達にも言えなくて、付き合って来た人数、経験人数をもごまかしていた。



もちろん小さな上乗せをして。



25歳にもなって、人数を少なく言って純情ぶるならまだしも、上乗せとは、見栄を張っているようでチョット切ない。



でも誰にも知られたくなかった。



初めてが、まだだってことを......。

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