☆ハイローハート
ひじをついて窓の外を見ていた
雨が降りそうな空に気分までなんとなく下降気味で……


「諸岡さん、今日の放課後少し職員室まで来てくれる?」

担任のやたらと色気たっぷりな先生にHRの後そう言われた

「はい……」

アタシ、何かしたか?
校門での乱闘騒ぎ……は、今更やし


「……というわけやから、帰るのちょっと待ってて」

とあこに伝えると

「了解
MJが放課後はここで占い稼業するって言ってたからそれ見ながら待ってるよ」

「うん……」


職員室は苦手

なんか威圧感あるし……

ピアスが隠れるように髪を二つにわけて輪ゴムでゆるく結ぶ
インフィニティネックレスが見えていないか、ブラウスのボタンを確認した


「諸岡さん、こっちこっち」

と職員室のドアを開ける前に後ろからきた担任に声をかけられた

パーテーションで仕切られた古いソファーに腰掛けると、資料を渡される

「諸岡さんって、留学志望だったわよね?」

「はい……」

「毎年選ばれた2年生が夏休みを含む三ヶ月間行っていた提携校との交換留学なんだけど、今年からは1年生の中から英語の成績のいい子で留学の意志がある子が一年間留学にいけることになったの」

「……はい」

「他のクラスにも希望者はたくさんいるから、中間試験の結果で決定されるんだけど、もちろん諸岡さんも希望するわよね?」

「一年間ですか」

「そう、……彼氏と相談する?」

「…………!おらんし」

「そうなの?校門で男巡って乱闘したって聞いてたから、てっきりいるのかと……」

「ハハ……」

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