☆ハイローハート
「スポーツ観戦好きなの?」

「別に
でも中学の時って、男の友達しかいなかったからよく連れて行って……もらって」

「あこと、MJと、来いよな」

俺が困惑顔でそういうと、「うん!そーする!!」と満面の笑み


まあ、いっか

まあ、いいや


「焼肉のバイトは土日ね
了解了解」

みさきが手のひらにメモを書くフリをしていて、その仕草のおっさんっぽさに思わず吹きだした


「で、次のカテキョはいつなわけ??」

「えーっと」


とみさきは手のひらのエアーメモを素早くめくっている

俺はまた吹きだした

みさきも自分でしておきながら笑っている


「あ、まだ未定やった」

「なんだそれ」

「週イチで、曜日も決めちゃう??なんて今日話してたとこ」

「ふーん
……まさか、英語以外のことも教えたりしてねーよな」

「おあいにくさま、アタシ英語以外の教科は苦手なんです
英語オンリー」

「勉強じゃねえっつの」

「……何?」


俺は意味ありげに横目でみさきを見て、にやっと笑った


「この問題が解けたら、ごほうびはあ・た・し♪みたいな」


…………みさきが持っていたカバンで俺の横っ面を叩こうとするから「ジョーダン!ジョーダン!!」と避けた


「もう!アタシ行かなあかんねんから!じゃあまたね!バイバイ!」


怒っててもさよならの挨拶をするみさきがかわいくて、俺はその背中を見ながらまた吹きだした


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