☆ハイローハート
なんだろう

なんとなく

うん、やっぱり……なんとなく

もうちょっとこう、うん

ちゃんと応えなきゃいけないな~って思いなおしてる

“お付き合いしてやっている”つもりはないのに、相手に“お付き合いしていただいている”なんて思われるのは不本意だし

そう思われるってことは、実際そう思わせるような行動をきっとアタシが取っているんだと思う


「と、いうわけでとよきの学校に行こうかな」

「というわけでって言われても、アタシら今まで何もしゃべってなかったやんか?」

「大体わかるでしょうよ」

「わからんでもないけどさ」

「一緒に行かない??」

モロとMJを笑顔で誘うと「一人で行くからとよきが喜ぶんじゃないの?」「私は今日は上顧客の予約があるから無理よ」とあえなく撃沈


「じゃあ、行くのやーめた!」


だって、一人で行くのも、なんかちょっと寒い

薄ら寒い


「とよき喜ぶって!たまにはとよきの喜ぶことしてあげたらいいやん~」

モロにそう言われると、いつもアタシはとよきの喜ぶことをしていないのか??と反論したくなるんだけど……

やっぱり……行こうかな


今日はアタシの中の悪魔より、天使の方が勝っているみたい


「行こう……かな」


なんてしおらしく乙女らしく口にしたのに、2人はどこ吹く風


「ねえモロ、理一の予選大会一回戦突破を祈願して一つ大きな石を温めているんだけど、彼買わないかしら??」

「いくら?」

「そうね……冬休みに沖縄に行きたいから……3万円でいいわ」

< 572 / 756 >

この作品をシェア

pagetop