彼と彼女の恋愛事情



一気に力が抜けて、机に突っ伏すあたしに、


「ほら、時間ねぇぞ。あと10分」


“奴”はあたしの首根っこ掴んで起き上がらせる。


「……ぐふっ」


息が詰まって変な声が出たあたしを気にすることもなく、“奴”はあたしの出しているテキストを範囲のページに開き直してくれているらしく。


次の瞬間、


「……お前……」


驚愕に近い言葉が掛けられた。


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