あんたとあたし。










「へー、橘龍が。」

「普通の男子高校生だった。」


 あの合コンと呼べない合コンから、何日か経った平日。
 放課後の修を待つ時間、橘龍の話題が出た。


「てか、留衣、進歩したね、あんた。」

「それ、あたしも思った。」


 二人、腕組みして考えた。
 
 ありえないんだよ、そもそも。
 
 あたし、人見知り激しいし、まして嫌いな人種の男じゃなかったっけ。

 オカマは許せても、男は許せなのに。なんで話せたの??


「あたし、めっちゃ、不思議で仕方ないんだけど。」


 キャラメルを取り出しながら言う。


「本人が不思議なこと、友達のあたしが不思議じゃないわけないでしょ。」



 ・・・確かに。


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