あんたとあたし。





 リビングに戻ると佐々木と祥志があたしに背を向け、こそこそと話をしていた。


「祥志。」


 怒りを込めた低い声でそう言った。
 いじり慨のあるただの従兄のクセに。なにでしゃばってんのよ。


「は、はぃっ?!」


 あたしが怒っていることに気が付いたのか、あたしの方を向いてピシッと両腕を体にくっつけて、背筋を伸ばして、なるべくあたしと目が合わないように上の方を向いている。


「あんた、何?何様のつもり?」

「わ、わかんねぇよ。」


 ほんと、ばっかだねー。あたしのおもちゃって言えよ。
 
 自分の中から変な人格が出てくる。S系のキャラが。強くなってくのが分かった。


「勝手な誤解、すんなよって、あたし言ったよね?ん?」


 腕組みをして、2,3歩祥志近づいた。佐々木は、おびえて、固まってる。
 祥志の顔がどんどん、青ざめていく。


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