(未設定)
〜第Ⅰ章〜

決めた!

「お姉ちゃん、ぼく、この子がいい」



そういった弟の翔太の伸ばした指の延長線上には、真っ白でフワフワ、真ん丸な瞳でこちらを見つめる子犬がいた。



「へえ――ってラブラドールじゃん!将来大きくなるよ!翔太、かわいいけど別の子選んでよ」


「でも小っちゃいじゃん!」


「これから大きくなるの」


「ぼくお世話できるもん!」
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