片思いの空

恋

「ほら、さや!!…優介君来るよ!!」


今日も朝から賑やか


クラス中の女子が廊下を除く




「優介く〜ん、こっちこっち見て!!」


そう言っておもいきり手をふっている



「じゅっ…純ちゃん落ち着いて!!」



これは毎日お決まりの光景




どの学校にも一人は居る


イケメン？というか…アイドルという存在


この学校では
松葉 優介君


カッコイイというだけで
女の子達はメロメロなんだ



「さやは分かってないなあ〜」


純ちゃんは呆れたようにわたしを見る


「えっ…何が？」


ポカンとして純ちゃんを見返す



「手ふるぐらい普通じゃん…

こっち見てくれたらラッキーだし!!」


「でもさ、それって迷惑なんじゃない？」



「だめだ、さやは…純粋すぎだ〜」


そう言って純ちゃんは笑った


隣に居たつかさちゃんもクスクス笑っている


これは良く言われる



イケメンに興味がないと言ったら嘘かもしれない


わたしだって見とれることあるもん



でもそこまで深く関わろうなんて思わない



だってしゃべったことだってないしどんな人かもわからないから