風神I
「あたし、姫なんてガラじゃないし。そこら辺の女と一緒にされても困る。」
あたしは屋上から出ようと立ち上がった。
「あたし、帰るから。」
あたしは出口へ向かって歩きはじめた。
「はぁ、これはあんまり使いたくなかったなぁ。大、力、あれだして。」
空良はため息をついて双子に言った。
「「イエッサー!!」」
双子もノリノリでなにかを取り出してきた。
「真城ちゃん。これ何かわかる?」
あたしは振り向いて、空良の手の中にあるものに目を向けた。