風神I




手紙から目を離すと、あたしは指先から流れている血に目を向けた。




じわりじわりと指先の痛みが広がってくる感じがする。




少し深く切ってしまったらしい、結構血が出てくる。




保健室に行こうかと思ったが残念ながらあたしはまだ保健室の場所を知らない。




近くにトイレがあったのでそこで血を洗い流すことにした。










血を洗い流すと絆創膏がないかスクバをあさったがそんなものあたしが持っているわけなかった。







仕方なくトイレットペーパーをちぎって傷口を押さえてトイレを出た。








トイレを出ると真っ青な顔をした氷真とボケッとした紫音が下を向いて何かを見ていた。










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