風神I
その時のあたしは無意識に昔の自分と重ねていたんだと思う。
無我夢中でボールを追いかけるあたしと、
アドバイスをだしながら的確にボールを返してくる…
お父さん…
あたしは二人から目をそらして下を向いた。
そうしないと、昔のことをいろいろと思い出してしまうから、
「真城?」
心配したように大が覗きこんできた。
「大丈夫?元気ないけど。」
力もかがみこんであたしを見てきた。
「大丈夫。考え事してただけだから。」
あたしは二人と目を合わせながら言った。