風神I




その時のあたしは無意識に昔の自分と重ねていたんだと思う。




無我夢中でボールを追いかけるあたしと、
アドバイスをだしながら的確にボールを返してくる…








お父さん…








あたしは二人から目をそらして下を向いた。




そうしないと、昔のことをいろいろと思い出してしまうから、










「真城?」




心配したように大が覗きこんできた。




「大丈夫?元気ないけど。」




力もかがみこんであたしを見てきた。





「大丈夫。考え事してただけだから。」




あたしは二人と目を合わせながら言った。








< 272 / 380 >

この作品をシェア

pagetop