君のためにできること
第十二章
あれから幾分の時が過ぎて行ったのだろうか。今でもまだ僕は消えないでいる。
もう今となっては知ってほしくはないのだけれど…あの最期の日…君にプロポーズをしようと思ったんだ。

君と待ち合わせをした青山のオープンカフェ。本当は、ここでランチした後、原宿でショッピングをして君にプレゼントをしようと思ったんだ。
花でも適当に繕ってさ…それから渋谷で映画をみるんだ。思いっきり泣けるやつ…君はきっと…泣きながら照れ隠しで笑っただろうね…そのあと海までドライブして…そこで渡そうと思った。きっと君は驚くだろう。

花束のプレゼントはフェイクだったんだよ。本当のプレゼントはーーー



それなのに…
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