君のためにできること
初恋と言うものは忘れられないと一般的に言うが、この時本当にそうなんだなと実感した。

彼女との再会を果たし、今までと比べてもより一層に彼女のこと想い返すようになり、ずっと消せずにいた彼女のメールアドレス宛てにメールを送ってみた。
だがそのメールの返信はなかった。ただエラーメールが返ってこないことからすると、彼女にはメールが届いている。

そのことだけはわかった。

それから僕は、ベースを弾きたくなって、実家に放置してきたベースを親に送ってもらい、あの懐かしい曲を奏でた。不思議なものでしばらく指を馴らしているとすぐに中学生の頃のように弾くことができた。僕はベースの音色に耳を傾けながら彼女の透き通るような声を思い出していた。
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