小悪魔れんあい

第4話 叫心side








「笹岡君!」



学校の授業が終わり、最後のSHRが終わった。

教室から出ようとしたその時、俺は長塚に呼び止められた。




「長塚、なに?」


「あ、あのこれ、高橋さんのなんだけど…」


俺の目の前に差し出したのは、少し薄黒く汚れた体操服。

胸元に書いてある名前は


"高橋"


あいつの名前だった。




「これ、何で長塚が?」

「…さっき、ゴミ捨てに行ったら、たまたま見つけたんだ。」


「ゴミ捨て場で?」

あいつ…何でゴミ捨て場に体操服なんか捨ててんの?


「…で、高橋さんと今から会うんでしょ?」

「えっ、あ、うん…。何で知ってるの?」

「朝、教室で騒いでたじゃん」


長塚はクスッと笑った。


「見られてたんだ…。これ、あいつに渡しとけばいいの?」

「うん。お願いできるかな?」

「全然いいよ。」



俺は長塚からあいつの体操服を受け取った。


「じゃあ、あたし行くね?」


長塚は手を振って、走り去った。





3組の方を見てみると、まだ終わっていない様子。



いつもなら、俺が出た時にはあいつはいた。




…"素直になれよ"




雄大の言葉を思い出す。




俺も少しだけ…


素直にならないとだめだよな…





今日は俺が迎えに行こう。





何故かあいつの喜んだ笑顔を見れる





そんな気がした。



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