探偵ユウ.1~旅館はるもと殺人事件~
しかも下の名前呼びっ。
この人が、男子の残り1人なのか。
「……あれ?1人足りない」
「悠だな」
あきれたように笑う晴哉君。
悠……!
いつも時間にルーズすぎ!
「あ、来た」
晴哉君がそう言い指をさす。
ゆっくりした歩調で、走る気配がなく悠が来た。
少しは急げ!
「遅い!」
あたしが注意しても悠は動じることなく、
「別に電車が消えるワケじゃねーし」
淡々と言い返す。