I think so.
はい、そうですね、と適当に返事をすると、その人は話題を変えた。

「お前何でこんな時間に此処に居るんだ」



何で、って言われても。

待ってたんです、時間を。



「・・・貴方には関係ない」

少し喧嘩ごしに喋ってしまったようで、茶髪の人が苛ついた顔をする。

「一人で出歩くな」



・・・一人で出歩くな?

「何であんたに言われなきゃいけないの。関係ないでしょう」

さっきよりもっと喧嘩ごしに喋るあたしを完全に無視し、その人はまた話題を変えた。



「お前、明日空いてるか」

低くてハリのある声から、少しだけ苛つきが消える。

「・・・は?」

「明日空いてるか、って聴いてるんだよ」

低い声が更に低くなったので、少し怖くなったあたしは正直に答えてしまっていた

「あ、明日は美容院に行くので・・・」
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