傷×恋=幸
あたし、今すごく幸せ…。



この家に来てから、ちゃんと眠れて暖かいご飯が食べられて。



それだけで幸せなのに、風都があたしを守ってくれてる。



幸せすぎて、失うのが怖い…。



いつまで続くかわからないこの幸せが、なんだか怖くなった。



昼寝をしたからか、考え始めたからか。



なぜかなかなか眠れなくて、次の日は寝不足のままバイトへ向かった。



「千衣ちゃん、休憩入っていいよ~」

「じゃあお昼買ってきます」

「あっ、風都…」



風都!?



裏から顔を出したのは紛れもなく風都で。



「母ちゃんから。親父とちーに」

「まさか持ってきてくれたの!?」

「クロが帰ってきたからクロんちに向かうついで」



渡されたお弁当。



ユズさんのお弁当…。



う、嬉しい~…。



「お前、丸くなったな!!」

「うるさい」

「千衣ちゃん効果?」

「マジうっせぇし!!ってか…コレどうにかすんの?」

「セールの売れ残りだからな~…」



売れ残りを持って帰った風都。



どうするつもりだろう…。



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