傷×恋=幸
こんなに好きなのに見せられないのが苦しい。



頑張るつもりではいるから、あたしを信じて?なんて言わないけど。



やっぱり信じてもらえないのは心が…苦しくなるね…。



「俺のもんだって名前でも書いとこうかな…」

「風都の名前!?」

「うん」

「じゃああたしも書く」

「書け書け」



冗談が言えるなら、風都の怒りは治まってる証拠だよね?



よかった…。



「ちー」

「なぁに?」

「声、我慢できるよな?」

「へっ!?す、するの…?」

「繋がりてぇ、ちーと…」



そんな言い回しは風都らしくないからずるい。



ドキッとして、何でも許しちゃいそうで…。



許しちゃったらあたしの意志は消える。



「この顔させんのも俺だけ…。気持ちいい?」

「んんっ…」

「悠都が隣で勉強してるから静かに」

「プハッ!!攻めないっ…で!!」



口を押さえて声を我慢。



あたしのカラダ、おかしくなっちゃう。



今日に限ってそんなに優しく触れないで…。



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