傷×恋=幸
学校へ行ってもちーがいない。



俺の安らぎとか、求めていた温もりが一気に奪われた感じ。



「ちー、元気ないんですけどぉ」

「麻衣子…」

「昨日の電話で泣いてたよ?風都がすべてなのに~って」

「だったら出てく必要なんかねぇだろ」

「よくわかんないけど…風都ってガキだね。気持ちは離れてないんじゃないの?」



気持ち…?



そばにいねぇヤツが偉そうなこと言ってんなよ。



俺ばっかり…置いてけぼりみてぇじゃねぇか…。



「近くにいなかったらダメなの?風都はちーの気持ち考えてる?」

「適当にダラダラセフレやってるようなヤツに言われる筋合いねぇから」

「なにそれ…。マジムカつく!!お前性格超悪い!!風都なんか…死ね~!!」



麻衣子にまで八つ当たり。



このまま落ちるのはイヤだけど…。



苦しいのはもっとヤダ。



ちーからの電話は出てない。



メールは見ないで消してる。



今、ちーと話したってお互いに傷つくだけだと思うから…。



< 223 / 300 >

この作品をシェア

pagetop