冷優恋~Reiyukoi~

疲れた恋の果て

あたしは、もうやめた。

隆を好きなこと。

もう疲れた。

隆に振り回されるのは。

近付いたと思ったら、離れて桜のところに行く。

もう、隆に感じたときめきも嬉しさも切なさも恋しさも全て忘れる。

首を触るしぐさを好きだった。

少し、意地悪なところも好きだった。

笑う顔が好きだった。

何かもかも、好きだった。

顔を見るたび、息をするのが苦しくなるほど胸が締め付けられた。

他の子と話しているの見て、嫉妬でどうにかなりそうだった。

桜のことだって、本当はもっと知りたい。

桜の事、どう思ってるとか

桜と隆の関係とか。

でもやっぱり、桜は隆が好き。

そして隆も桜が好き。

それは皆が認める両思い。

あたしなんかが、邪魔できない。

そうして、あたしは身を引く事を決めた。

隆のアドレスも、メールも消した。

すぐさま、隆を忘れたかった。

あたしは、前を向いて歩く。

もう暫く恋は、しない。

終ったあたしの冷たくて優しい恋。

冷優恋。


END
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