I've seen you!
あたしは、とんでもない勘違いをしていた。



いや、その勘違いがとんでもないというよりは、むしろその勘違いは当然で、勘違いをしていた真実自体が実はとんでもないと言った方が、表現としてはよっぽど的を得ている。






今日の朝のことだった。



エヌエイチケーが、地元のスタジオから朝のニュースを伝えていた。



３日前のバイク事故の内容だった。



乗っていたのは17歳の少年で、名前は公表されていなかった。



その事故で自分も死んだ挙げ句、通行人を３人も巻き込んだからだ。



３日前の時点では１人が死亡、１人が軽いけが、１人が意識不明の重体だった、が。



その意識不明だった被害者が、今朝地元の病院で亡くなったようで、



それを伝える報道だったらしい。



彼から話を聞いた次の日の朝だったので、あたしはそのニュースに無意識に耳を傾けていた。







“ミウラユウマさん、高校２年生”と言う声が聞こえて、あたしはテレビ画面に目を向けてボリュームを上げた。



テレビ画面には、どこかで見たことのある交差点と、ガードレールにぶつかってバラバラに分解された原付バイクの様子が映し出され、



その画面の下の方に、



三浦悠真さん(16)



というテロップと、



名前の左側に“死亡”という文字が並んで映し出されていた。
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