君とみらいへ

これが全然進まないのだ。

係まではなんとか決まったのだけれど、今は劇の配役でもめている。



「主役が決まらないと始まらないですよ‥」


大森くんが困ったようにみんなに訴えかける。


ちなみにわたしは今年、裏方専門って決めてます。
何でかってもちろん、お勉強のためです。


「あの‥大森。悪いんだけど、ちょっと時間が‥」

クラスの男子の1人が言いづらそうに立ち上がった。
申し訳なさそうにしてる割にはちゃっかり荷物をまとめて、帰る準備は万端の模様。



忙しいんだろうけど、さすがに大森くんがかわいそうだよ‥‥



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