死のスケッチブック
友人達が苦笑する中、真名は素知らぬ顔でピーチジュースをすすった。

しかしふと、ストローから口を離し、疑問を出す。

「…でもさぁ、さっきの話だけど」

「スケッチブックの話? 何か気になることでもあった?」

「うん。持ち主も必ず死ぬってところ。手にした人は、それを分かってて使うのかな?」

すると友人二人は互いに顔を見合わせ、首を傾げた。

「さぁ…。そこまでは分かんない」

「でもさ、そうしてまで殺したい相手がいるんなら、使うんじゃないかな?」

「破滅の道に引きずり込むってか? おっかないねぇ、人の思いは」

ぐふっとゲップをしながら、真名は遠い目をした。

「…真名はそういうの、無さそうだよね」

「逆に絵にも描かれないでしょうね。…この性格だもの」
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