赤い狼 弐
「おぉ?そうだな…せっかく来たんだしな。よし、俺が稚春の欲しい物全部買ってやるよ。」
「いや、ぃぃです。自分で買いますから。朋さんのお金なんですから朋さんの欲しい物買って下さい。」
「ぃぃって。俺が買う。龍達も世話になってんだし。いつもの礼として今日は甘えとけ。」
朋さんは足を止めて首を後ろに向ける。
「…分かりました。お言葉に甘えます。」
仕方なく首を縦に振ると、朋さんは
「よし。ぃぃ子だ。」
優しく笑って私の頭をクシャクシャと撫でる。
完全に子供扱いじゃん。
でもまぁ、良かった。
何とか難は逃れたようだ。
軽く、息を吐き出す。
まだ、バレる訳にはいかない。
タイムリミットまで…
あと約一年………。
あと一年したら私の自由が無くなる。
だから、今の内にやりたい事はやっておきたい。
そして…
私を今まで支えてくれた人を、大切な人を一刻も早く見つけ出したい。
時間が無いんだ。
あと、一年しか無いんだから。