赤い狼 弐
さすがにこれには答えられずにはいられなくて
「はい…。龍さんはしつこく無いです…。」
と答えた。
…人間ってスゲェな。
自分の身の危険を感じたら口が勝手に動くんだな。
なんて感心する。
「もぅ!龍今、來訝お兄ちゃんの事、脅したでしょ!」
えぇ。
全く、その通りです。
なんて思っても口にする事はできるはずも無く、再び言い争っている二人をミラー越しに見る。
俺は
龍さん幸せそうだなぁ。
と思いながら運転に再び集中する事にした。
來訝side~end~