ご主人様に首ったけ!
☆19☆ 狂おしいほどに、好き。
私が東條家に住み込みで働く事、そして、様と同じ学校に決まってからというもの。
翌日から誰もが慌ただしく動き回っていた。


私は、引越しの準備に東條家と春日家を行ったり来たり。

でも幸い、荷物はほとんど必要なかったから洋服と、少しの荷物を運ぶだけで済んだ。


それ以上に忙しそうにしているのが零さんと、私の両親たち。


編入の手続きのために忙しい時間をぬって高校まで足を運び、色々とお話をしてきては私に報告してくれる。


その中で、編入するには試験を受けなければいけないということを聞き、私はしばらく遠ざかっていた勉強を始めることにした。


零さんの計らいで、霧様が学校へ行っている間は勉強の時間に当てていいってことだったので、すごくありがたい。


試験日まであと1ヶ月。


もともと勉強は嫌いじゃなかったし、成績も悪くなかった……はずだから、少し参考書を開くと記憶がよみがえってきて、手ごたえも出てきた。


でも、さすがに家にこもりっぱなしだと息が詰まってしまうから、霧様が休みの日は前回のデートのときに約束したとおり、外に連れ出してくださった。


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