ご主人様に首ったけ!
熊先生は私を教卓の前に引っ張ってくると、黒板にでかでかと私の名前をチョークで書き綴った……というより、書きなぐったと言ったような字だったけれど。


「よーっし!改めて紹介するぞー!転校生の、春日だ!!」

「え!?
あ、あのっ、て、転校生のっ、春日露でっす!よろしくお願いしまっす!!」


突然振られたことに対する戸惑と緊張がプラスされて、私はまたしても“まっす”って……。


ひーんっ!

私って、なんで緊張すると上手くしゃべれないのー!?


霧様のときと同じ失態を犯し、恥ずかしさで俯いていると……。


「あははっ!おもしれー!!」

「緊張してるんだー」

「かーわいいー!」


ふえ~っ、からかわれてる!?

恥ずかしいよ~っ。


顔を上げるのが怖くてずっと俯いたままでいると、今度は予想に反した言葉が耳に届いた。


「これからよろしくねー!!」

「え……?」


一番前の席から聞こえてきたそんな言葉。


頭を上げるとクラスのみんなが笑っていて、教室中の拍手に包まれた。


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