ご主人様に首ったけ!
☆33☆ 霧様が一番
「霧様、遅い……」


聖ちゃんに家まで送ってもらってからすでに2時間。
時刻は19時を指そうとしていた。


未だに霧様はお戻りにならない。

そろそろ帰ってきてもいい頃なのに……。


私の方はというとバッチリメイド服に着替え、約束の紅茶の準備もすでに整えてある。


早く帰るとおっしゃってくださったのに、どうしたんだろう。


聖ちゃんとのこと、霧様にちゃんとお話したかったのに……。


はっ!

まさか、事故……!?


うそ……っ、
そんな事あるわけないよねっ!?


だってほら、便りがないのは元気な証拠って言うし……。

きっともうすぐ……。


でも、そう思っても中々不安は消えてはくれない。


霧様、今どこにいらっしゃるのですか……?


すると、すぐ脇に置いてあった携帯が着信のメロディーを奏でた。


「!!
霧様!?」


見るとそれは、今か今かと待ちわびた霧様からの着信。


慌てて携帯を手に取り、通話ボタンを押した。


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