大好きな彼が浮気しました。

私は涙で視界が滲んだって叫びつづけた。

「最低」と、何度も何度も。

頭に思い浮かぶのは、斉田先輩の親衛隊として笑顔で活動する、女の子たちだった。


騙して、利用してたんだ。

女の子の気持ちなんて、簡単に踏みにじって。

最低としかいえないわ。


「ンッ!んん…あっ、」

強く斉田先輩の唇が重なる。

私の「最低」という言葉をふさぐため。

悔しかった。

だから、必死に抵抗という抵抗をして、殴るは殴るという行動に出た。

< 98 / 230 >

この作品をシェア

pagetop