極上お姫様生活【完】


「蒼空ちゃん」



テーブルをすっかり拭き終え、あたしは“接客の極意”と書かれたプリントに目を通していた。


飲食店でのバイト経験がある、中村君が作ってくれたもの。




「はい」


「そろそろ開店するよ。準備はいい?」




うわ…緊張してきた。


「準備万端です」



ニコッと笑ってそう言ってみるけど、震える声は誤魔化せない。









ついに、3年A組“コスプレ喫茶”が開店した。





< 174 / 397 >

この作品をシェア

pagetop