極上お姫様生活【完】

「決まってんじゃん!僕たちはみんな、蒼空ちゃんが好きだからだよ!」

中村君が無邪気な笑顔であたしに微笑みかける。



「何を遠慮しているのか分からんが…もう少し頼ってもいいんじゃないか?」

櫻田君が親指であたしの涙をすくう。



「感謝してるんだぜ、蒼空ちゃんには。いろいろとな」

橘君が照れ臭そうに笑い、あたしの髪を撫でる。





こんなに優しくされた事、なかった。


いつも妬まれて、僻まれて、上辺だけ優しくされて。


周りにはたくさんの人がいたはずなのに、辛い時はいつも独りで。




仲間なんて…一生出来ないと思ってた。





なのに、なのに。



< 224 / 397 >

この作品をシェア

pagetop