千変万化の剣
「面白そうです。

少々遊んできます。」

「クノイチ、嘗めてかかると痛い目見るぞ?」

「隠密は油断などしません。


…ネネ様、その上着は私が届けましょうか?」

「いや、これは私なりの再戦の約束のようなモノです。」


「その約束を守りたければ、今はまだシバイ参謀に歯向かわないことです。」

「…忠告、感謝する。」


「では。」


フッ、

クノイチが姿を消す。





ジパング、城の練兵場


幸大とベンケイがいた。


「な!?

お前何でそんなに弱いんだよ!」

ベンケイが怒る。

「いや、だから俺は千変万化がないと弱いんだよ。」


「しっかし、変だな。

お前の剣には魔法の類いは使われてなかったんだろ?」


「ああ。」

「お前の剣って形を変える以外に何ができるんだ?」

「変形した武器の形にあった力を手に入れれる。


例えば斧なら怪力、とかな。」

「他には?」

「剣が瞬間移動して俺の手元に必ず来る。」


「瞬間移動?」

「百聞は一見に如かず。

ベンケイは千変万化をしっかり持ってな。」


ベンケイは強く握る。


「来い。」

フッ、


「何!?

剣が消えた?」

「ほら。」

幸大の手には千変万化が握られていた。

「はぁ〜、すげぇな。」
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